歯科において、予防といえば虫歯予防と歯周病予防が挙げられます。
その中で歯周病とはどんな病気でしょうか。
患者様に歯周病とはどんな病気かのイメージをお聞きしても実は的確な返事をいただいたことはありません。
それは無理もないことなのです。このことが今からお話しするインプラントと大いに関連があることなのです。
まず歯の構造ですが、私たちが口の中に見ている歯は全体の長さの三分の一で、後の三分のニは、
何かに支えられていますが、それは何でしょうか。
その問いに対する答えは歯肉と答える方が多いです。しかし正解は骨です。

体の中心部は固い骨が存在し力を支える構造になっています。
しかし私たちは自分の骨を一生涯見ることがないため重要な骨のことを忘れがちになっています。
話を最初に戻します。歯周病とはどんな病気かに戻します。歯周病はどんな病気かお判りいただけたでしょうか。
これだけではわからないと思います。正解は歯周病とは歯の周囲の骨がなくなる病気です。
地面に植えられている木が周りの土がなくなると倒れるのと一緒です。
歯の場合、歯を支える骨がなくなるのは二種類の原因があり1つは、歯の周囲に歯石がたまり
その炎症が長く続き周囲の骨がなくなることです。もう1つは力が過剰にかかり続けた場合です。
1本歯が欠損してそれをカバーする方法に従来からあるブリッジや義歯がありますが、
欠損した場所を補うために隣の歯に負担をかける構造になっています。
つまり歯冠は作るが歯根は作らない構造になっています。そのため力の負担が増え残存歯の寿命を短くします。
そのため根のあるインプラントは残りの歯に負担をかけることはありません。
その結果インプラントは歯の寿命を延ばすことになっています。
よってインプラントは予防効果があるといえます。
インプラントは他の歯を助け、
全体の咀嚼インプラントの咀嚼効率を上げます。
インプラントの寿命も30年経過症例も出てきており,
口腔内衛生状態を一定水準以上に維持すれば、インプラントも膝関節、
股関節並みに一生ものにすることは可能と考えます。
