歯周病
本当は怖い歯周病
歯周病は40歳以上の方の8割以上が感染していると言われており、生活習慣病のひとつです。
歯周病が恐ろしいのは「初期段階では自覚症状がほとんどないため、進行が進み、気づいた時には手遅れになることが多い」という点です。厚生労働省が実施した歯科疾患実態調査によれば、日本人の歯を失う原因の第１位は歯周病になっています。
また、歯周病に悩んでいる方は、その厄介さを実感しているかもしれません。治療を受けても完全に治ることが難しいことが多いからです。
そんな歯周病でお困りの方に、玉川歯科医院での取り組みをご紹介いたします。
当院が行う歯周病の検査
玉川歯科医院では、治療を始める前にしっかりと時間をかけて「歯周病の検査・診断」を行います。これを徹底しないと、治療が適切に進まない可能性があります。
咬合検査
「咬合性外傷」という、歯周病に似た病気があります。治療方法が歯周病とは異なるため、「咬合検査」を実施して診断していきます。
歯周ポケットの検査
歯と歯肉の間の溝のことを歯周ポケットと呼びます。歯周病が進行していくと、歯周ポケットも次第に深くなっていきます。この深さにより歯周病の進行度合いを計ります。「プローブ」と呼ばれる専用の器具を歯周ポケットの中に挿入してポケットの深さを測ります。
- 歯肉炎：3mm程度
- 軽度歯周炎：4mm～5mm
- 中等度歯周炎：5mm～6mm
- 重度歯周炎：7mm以上
出血の検査
歯周ポケット深さを測定しながら、出血の有無を確認します。同時に、歯根の形状や歯根についた歯石の状態を確認します。
動揺度の測定
ピンセットで歯をつまんで動かし、グラつき度合いを調べます。グラつきが大きいほど、歯周病が進行しています。
CT検査/レントゲン検査
CTやレントゲンを使って顎の骨の状態を撮影します。歯周病は顎の骨を溶かす病気のため、正確に状態を確認することが重要です。
CTやレントゲン検査で直接目では見えない歯肉の下の骨の状態を確認します。歯石の付着状況やむし歯の状態などもこれでわかります。
口腔内検査
お口の状態を詳しく撮影し、磨き残し、噛み合わせ、歯並び、治療後の変化などを確認します。また、バイオフィルム採取し、顕微鏡を用いて菌の動きを見せることもあります。
検査結果により患者様一人ひとりの歯周病の進行度が判明しますので、進行度にあった治療計画を立てます。
歯周病の治療方法
SRP
SRPは、Scaling and Root Planing（スケーリング・ルートプレーニング）の略で、歯周ポケット内にたまった歯石やバイオフィルムを除去することを目的としています。
歯周ポケットの内部は直接目で見ることができないため、手指の感覚を頼りに治療を進めていきます。そのため、SRPには高い技術が求められます。当院では、経験豊富なスタッフがこの治療を行っています。
歯周外科治療
SRPを行っても、歯周ポケットが残る場合は歯科外科治療を行う場合があります。
歯肉弁切除
歯肉弁切除とは、歯周組織の病的な部分を取り除いて、歯ぐきの形を整える歯周外科治療です。歯周ポケットを浅くすることで、プラークコントロールをしやすくしていきます。
場合によっては、マイクロスコープを使用して奥深くにある歯石も徹底的に除去します。
歯周病治療の流れ
玉川歯科医院の歯周病治療は、
①歯周病菌の数そのものを減らすこと
②歯周病菌が繁殖しにくい環境を整えること
③歯周病菌が増えないように定期的な管理を行うこと
というステップになります。
まず、正しいブラッシング指導を通じて歯周病菌の数を減らし、次に専門的な歯石除去で繁殖しにくい環境を整えます。最後に、定期的なメンテナンスを行い、歯周病菌の増加を防ぎます。
以下で詳しくご紹介します。
01
ブラッシング指導
歯周病菌の数を減らすための基本は、正しいブラッシング（歯磨き）です。正しいブラッシングによって、歯周病の原因となる歯や歯の周りに付着したプラークを取り除くことができます。玉川歯科医院では、一人ひとりのお口の環境に適した正しいブラッシング方法を指導いたします。
02
歯肉より上の歯石除去
歯の表面に付着したプラークや歯石を除去した後は、歯周ポケットの奥深い場所に付着した歯石を除去していきます。このように歯周病菌の繁殖しやすい場所を徹底的にクリーニングすることで、歯周病が進行しにくい環境をつくりだします。
03
定期的なメンテナンス
ブラッシング指導や歯石除去によって、歯周病菌が繁殖しにくい環境を整えることができますが、時間の経過とともに歯周病菌は増えていきます。ブラッシングだけでは完全にプラークを除去し続けることは困難なことです。
もちろん、日々のブラッシングがしっかりと出来ている方はその増え方は緩やかですし、なかなかブラッシングが行き届かなくて磨き残しが多い方であれば、早い時期で歯周病菌が再び繁殖してしまいます。
そのため、歯周病数がある一定の数になる頃に合わせて、定期的なクリーニングを実施します。一般的な間隔は３か月、ブラッシングが行き届いている方は4～６か月が目安となります。
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